踊る男性の気持ち

先日タンゴ友達(男性)と話していて、タンゴを踊る男性の気持ちという話になりました。
クラスメイトに初心者の男性がいて、彼と話していたのだけど何だか会話に傲慢な感じがにじみ出ていて困った、と彼はいうのです。だけど、私はその話しを聞きながら、初心者だけど傲慢というのもちょっと妙な話ながら、反対に傲慢だから初心者(たぶんもう結構通ってるけれど)というのもあるのではないかと思ったのです。
タンゴは男性がステップを決めますが、女性を動かすために男性はステップを踏むのだから、女性をうまく動かすことができなければ踊りが成り立たないわけです。踊り上手な男性は常に女性の動きを注意深く見ています。どっちの足に重心があってどう体重移動しているのか(「あ、コイツ今指示だしてないのに踏み換えたな?こっちも踏み替えよう。」「まだ体重が移動しきってないから、ちょっと待とうか」)なんていうのは基本らしいですが、そんな緻密な観察の結果がスムーズな動きを作り出しているのだと思います。そういう観察をしているらしい人と踊るとすぐわかります。すばらしい安心感。足を出して地面につけているのは間違いなく自分の筋肉なのに、相手が私の足を持って地面に置いてくれているようなそんな一体感。そんな感じを味わわせてくれる人は、たいがいとても謙虚です。相手の立場に立って自分がリードをしながらも、フォローする人の動きや到達度を尊重して動きを決めてくれます。
冒頭の人が傲慢だということは、踊りの上でも上記のような気遣いがしづらいということではないでしょうか?それはもちろん男性は足形覚えるのも大変だし、自分がステップを決めるのもすごい労力です。しかし、だからといって女性の存在を尊重せずに自分だけ動いてもそれは踊りには多分なりません。自分がやるだけのことをするのではなくて、相手の動きが楽にできるように気遣う。そして、もっと上級者になれば相手を踊りに酔わせる。
そう、レスペクト(笑)。
お互いを尊重しなければ、気持ちよく踊れないと。まあ、気遣って頂いてる立場で言えた義理でもないですけれど、女性だっていろいろ気が使っているのです。うーんと、ファッションとか?自分できちんと立っているように努力するとか。ヒーロで引き倒さないように気をつけるとか。サカーダしやすいように足を少し残すとか。私ていどが心がけられるのはそんなものですけどね。
今晩のご飯は根菜沢山の肉タンゴ、、、いや肉団子スープと、ブロッコリーオイスター炒めなどなどでした。おいしかったよ。